栖倭館

「栖倭館」のこだわり

飛騨地方の合掌造りに代表される日本の民家の思想を『栖倭館』では以下のように表現しています。

おもてなしの心→植栽とギャラリースペース

栖倭館に訪れる人が気持ちよく時間を過ごして頂くために、西側道路に面したスペースに四季を感じる植栽を施します。夜にはライトアップされ、見た目の美しさに加え防犯面にも効果があります。また、エントランスホール内にギャラリースペースを設置し、絵画や花を飾り住民の皆様の生活に潤いを与えます。

安らぎとくつろぎ→ライフスタイルに合わせた多彩なプラン

自分の住まいというのは、一日の生活の中で安らぎとくつろぎを最も与えてくれる場所でなければなりません。そのためには自分のライフスタイルに合った居住空間に住む事が必要条件となります。この計画は、（）LDKで表現される決められた間取りの中で生活するのではなく、多様なライフスタイルに対応可能なコンパクトでありながらゆとりのある、安らげる居住空間を目指しました。また、交通の利便性が良いため、SOHO対応も考慮しました。

風の通る家→メゾネットによる断面構成

高温多音の日本では通気をとても重視していました。敷地の状況から、西側の道路に対し、開かれた住戸計画が考えられます。

一般な片廊下型の住戸は、防犯及びプライバシー確保により、廊下に面する開口部の制限を余儀なくされます。
そこで、３層を１ユニットとした断面構造により、3階と6階に共用廊下を集約しました。メゾネット住戸による構成は東側に通風のための開口部が設置可能となりました。

民家の柱と梁をイメージした構造→プレートラーメン構造

合掌造りの吹抜けに見られるような、骨太で粗削りで頑強に組み込まれた太い柱や梁を見た時、力強さと美しさの両方を感じ取れるはずです。オフィスのような大空間の場合、壁をなくしフレキシブルな空間を確保するため、ラーメン構造が採用されるケースが多い、集合住宅のスペースの確保には、住戸間に遮音性の優れた壁が必要となります。
そこで3.6mスパンの壁を壁柱としたプレートラーメン構造とし、ボイドスラブにより梁型も無くし、凸凹の少ないシンプルな内部空間を目指しました。これらにより、遮音性能が向上し、西面開口部は袖壁・垂れ壁の無いサッシュが可能となりました。